ファスティングで挫折しないポイント!頭痛の原因と対策②
こんにちは。プロフェッショナルファスティングマイスターの山岡玲子です。
前回はファスティンング中の頭痛の原因としてカフェイン、低血糖、脱水についてお話をしました。
前回の記事はこちらから
実はファスティング中の頭痛の原因はまだあります。
あなたは炎症活性物質“プロスタグランジンE2”という物質をご存じですか?
少し難しい用語に感じるかもしれませんが、この物質がファスティング中の頭痛に大きく影響しています。
今回はプロスタグランジンE2による頭痛について解説をします。
プロスタグランジンE2とは
プロスタグランジンE2(PGE2)は、人間の体内の様々な組織や器官に存在する、ホルモンに似た働きをする炎症活性物質です。
痛みを強める作用があるため、PGE2が頭で作られた場合、頭痛として症状が現れることがあります。
またPGE2は生理痛や陣痛にも関わっており、生理前の頭痛や生理痛の原因はこのPGE2の過剰な分泌ともいわれています。
そのため生理中に頭痛や生理痛がある方は、ファスティング中に頭痛が起こる可能性も高いと言えます。
プロスタグランジンE2増加の原因
PGE2が多く出てしまうことで頭痛症状がでたり、痛みが強くなってしまいます。
そこで、増加してしまう原因についてお話をしますね。
油
日々摂取している油ですが、種類によってPGE2の材料になってしまいます。
その油というのが、外食やファストフード、スイーツなどに多いオメガ6(リノール酸・アラキドン酸)です。
普段の生活でも、オメガ6を多く摂取していると炎症が起こりやすい体質になります。
特にファスティング中は、通常エネルギーとなる糖質が少ないので、その代わりに脂肪がエネルギー源となります。その際に体内の脂肪酸組成がオメガ6過多の場合、PGE2の代謝が増え、頭痛・発熱が起こる場合があるのです。
ちなみに油はエネルギー源だけではなく、細胞膜の原料でもあり、細胞の質=体の質にも大きく関係します。
添加物
現代、私たちは、さまざまな化学合成物質に囲まれて生活をしています。
加工食品やインスタント食品、冷凍食品に含まれる食品添加物や、野菜や果物、小麦などから入ってくる残留農薬など。
これらは、知らず知らずのうちに、体内に蓄積されています。
化学合成物質は、身体にとっては異物であり有害です。
これらの有害物質が過剰に摂取・蓄積されていくと、体の免疫細胞や免疫システムが働き、PGE2が過剰に分泌されるのです。
薬
頭痛や生理痛などで使われている鎮痛剤。
これはPGE2を増加させるわけではなく、鎮痛剤に含まれる成分のイブプロフェンやアスピリンなどは逆にPGE2の生成を抑えることで鎮痛効果を発揮します。
ですが、慢性的に服用していると、ファスティング時の薬を断った時に、吐き気を伴う頭痛を起こしやすくなるんです。
なぜかというと、鎮痛剤を頻繁にとってしまうと、痛みを感知する神経が鈍くなってしまい弱い痛みでも強い痛みと感じてしまったり、薬の効きが悪くなっていきます。
その状態の人がファスティングをすると、頭痛が起きても鎮痛剤を飲めないので、苦しむことになりやすいのです。
炎症活性物質プロスタグランジンE2による頭痛の予防策
①日頃から油のバランスを意識して食事を摂ること。
外食やファストフード、スイーツなどのオメガ6を多く含む食品を減らし、抗炎症作用のあるオメガ3系を多く含む、お魚の油(DHA・EPA)や亜麻仁油、えごま油を積極的に摂ることが有効です。
②日頃から、添加物や有害物質をなるべく摂らないようにする。
加工食品やインスタント食品を控えたり、商品の裏の表示を見る癖をつけて、添加物の少ないものを選ぶようにするなど、日頃の生活から気を付けていきましょう。
③鎮痛剤の頻回摂取や慢性的な使用を控えるのはもちろん、ホルモンバランスを整え、片頭痛の改善、生理痛の軽減といった体質改善が大切です。
薬による対症療法ではなく、根本的なところに目を向け、改善していきましょう。
断食中の頭痛は、なるべく避けたいところではありますがその頭痛の原因になりうる有害物質を排出したり、来室改善をするためにも、ファスティングはとても有効です。
ファスティング中のプロスタグランジンE2による頭痛への対応策
頭痛が起きてしまった時には炎症・活性酸素を抑えることが必要なので・・・
・水素を放出するマグマソルトを舐める
・マグマソルトのお風呂に入って肌から直接水素を取り込む
・還元力の高い梅干しを食べる
・含流アミノ酸を含むアミノ酸サプリ(人工甘味料不使用のマルチアミノ酸、タウリンなど)を摂る
ファスティング時の頭痛は大体、2~3日で自然と収まります。(4日、5日かかる方も中にはいます)
もし専門家の指導を受けずに一人で実施した際に頭痛や吐き気がひどい場合は無理せず中断してください。
回復食を食べる事で脂肪燃焼が低減されPGE2の生産が減り治まっていきます。
不安な方は専門家の指導のもとで、実施するのがおすすめです。
まとめ
今回はプロスタグランジンE2が原因となる頭痛についてお伝えをしました。
普段から食生活が乱れている方や鎮痛剤を頻回に使用している方は、ファスティング時に頭痛が起きやすくなります。
ファスティングを検討されている方は、油の質、添加物、薬の使用についてぜひ現在の生活を振り返ってみてください。
悪い習慣がある方は少しずつ整えていくことがおすすめです。
初めて断食に挑戦する方や、一度頭痛で断食を断念した方は、頭痛が不安になる方も多いと思います。
「頭痛になりたくない」「頭痛になったらどうしよう」と思えば思うほど、それが現実化するから不思議です。
頭痛に対しては、しっかりと予防と対策をすれば、未然に防ぐことができ、症状を軽くすることもできます。
頭痛で断念してしまう方は、自己流でやっている方がほとんどですので、
不調が出ても、すぐに相談ができる環境、つまり、専門家の指導のもとでファスティングをすることをおすすめします。
ファスティングは、正しいやり方で行えば意外と簡単・楽チンにできちゃいます。「頭痛」や「体調不良」への不安や緊張ではなく、ファスティング後の体や心の変化など、わくわく楽しいイメージを持ちながらファスティングに挑戦してみませんか?
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